Exhibition: April 7 2017

 
きこえないおと
 
5年ぶりに「きこえないおと」展を実施します。

椎木静寧キュレーション展「きこえないおと|Inaudible Sound」
“Inaudible Sound” curated by Shizune Shiigi


Artists: 
角田俊也 Toshiya Tsunoda
松井茂 Shigeru Matsui
森弘治 Hiroharu Mori


Exhibition Period: 
2017年4月15日(土) – 5月14日(日)
11:00-19:00 月・火・祝日 休廊
April 15 (Sat) – May 14 (Sun), 2017 
11:00-19:00 Closed on Monday, Tuesday, Holidays


Machinery Support: 
ARTISTS’ GUILD


Reception for the Artists: 
2017年4月15日(土), 18:00-20:00
April 15 (Sat), 2017. 18:00-20:00
*展覧会の性質上、オープニングレセプションの混雑時(15日18時〜20時)には、作品の
音声が聞き取りにくい場合がありますので、18時以前のご鑑賞をおすすめいたします。


Venue: 
タリオンギャラリー|TALION GALLERY
〒171-0031 東京都豊島区目白2-2-1 B1F
B1F 2-2-1, Mejiro, Toshima-ku, Tokyo 171-0031, Japan
Tel/Fax +(0)81-3-5927-9858
E-Mail info@taliongallery.com
URL http://taliongallery.com 
Gallery Information http://taliongallery.com/jp/information/


Curator’s Statement: 
2年前だったろうか。ギャラリーから2回目の「きこえないおと」実施のオーダーを頂いた。
しかし私自身がこの展覧会を再び立ち上げる動機がまったく思いあたらず、生返事のまま
しばらく時を過ごしていた。
数ヶ月後、さてやってみようかと思ったところ、ある事情で流れてしまい、やはりやらない
でおいた方が良いのかも知れない、と一旦結論づけていた。が、ひょんなことから実施の
判断に至る。
理由はひと言ですませられないので全容は割愛いたすが、ひとつとして、前回展からずっと
“きこえない” まま私の脳裏を漂い続ける“おと”の今を確認する作業/作用そのものは有意義
であるに違いないと考えたからだった。
早くも5年が経つ。今回展を経たとしても “おと” は無音のままに過ぎゆくだろうけれども、
知覚を研ぎ澄ますには良いタイミングなのではなかろうか。

椎木静寧
 


 
 

Posted in: Curation, Exhibition, Sound by shiigishizune

Sound: September 17 2016

 
Unformed
 
1年ぶりの更新です。このたび2枚組CDをリリースしました。

‘Unformed’
2CD, No. s.1_1 / s.1_2
2016年9月発売
価格:¥2,000-(税別)
サウンド・写真:椎木静寧
選曲・テキスト:角田俊也
マスタリング:大城真
発行:shiigishizune ( http://shiigishizune.com ), Japan

New Release:
‘Unformed’
2CD, No. s.1_1 / s.1_2
Release at September, 2016
Price: ¥2,000- (Tax not included)
Sounds & Photograph by Shizune Shiigi
Compiled & Text by Toshiya Tsunoda
Mastered by Makoto Oshiro
Translated by Yuko Zama
Special thanks to Tomiji Tamai
Published by shiigishizune ( http://shiigishizune.com ), Japan
 
Disc 1 (s.1_1) 
1  02 a  6’32″  (2002)
2  03 a  8’23″  (2003)
3  sea #1  10’56″  (2005)
4  Popularization  6’32″  (2004)
5  Foundation #6  8’32″  (2003)
6  Foundation #8  9’15″  (2003)

Disc 2 (s.1_2) 
1  2011  41’32″  (2011)
 
Shop: NADiff Onlinehttp://nadiff-online.com/?pid=107744613
 
  
 

私がパーソナル・コンピュータを初めて使用したのは2001年でした。Eメールやグラフィック・
アプリケーションなど、現在の定番ソフトの全てに接し、とにかく不可解の連続のなかでデジ
タル環境を手探りしました。ちょうどノンリニア編集が個人で作業できるようになった最初期
の頃でした。

当初の興味は、時間軸をもつもの(作品)とはどういった世界なのだろうか、という試みでし
た。つまりビデオ作品に着手しようとしたのですが、それを制作するうえで、当然ながらタイ
ムラインに映像と音声を配置しなければならず(サイレントではなく、ビデオが持てる能力を
無視しないというスタンスで)、しかしながら、音声チャンネルをどうつくるかという初歩的
な壁にぶち当たり、音の成り立ちや、どういう音を私が求めているのか、など、外面内面とも
に音のことを一から考えなければならなくなりました。
DAWソフト、アナログ・フィルター、MIDI鍵盤とソフトウェア・サンプラーなどを導入し、
しだいにビデオ作品という到達点のことは頭からすっかり離れて、結果として約5年にわたる
音制作の期間を過ごすことになったのです。

他方その頃、私は中西夏之さんの公開制作《二箇所 I》(2001) のドキュメント・ビデオの編集
を始めていました。ノンリニアでの映像と音の編集は実質初めてのことで、加えて仕事時間外
の夜中に作業していたため、編集作業には2年以上かかりました。
公開制作の過程をなるだけ忠実に残そうとしたことによって、編集後のビデオは80分間に及び、
長時間淡々と制作し続ける映像に抑揚を与えようと思い、私が制作した電子音を加えました。
続いて、2度目の公開制作《二箇所 II》(2003) では制作中の会場で私の音を流すことになって、
いま振り返ってみると、私と音との関係基盤はこの作業過程のなかで構築されていったように
思われます。

私が感覚的に選択する音はいつもポピュラーな響きと構成が漂っていました。もっと抽象的な
音世界を目指していたのですが、なかにはそういうものもつくったのですが、私の意識に浸透
するのはやはりポピュラーなものばかりで、でも当時はそこに違和感があって、積極的に「作
品」という位置づけにできず、つくれどつくれど、大半を現在までプライベートなライブラリ
ーのうちに留めておいたのです。

実は今回のリリースの立ち上げ時においても、私自身の確信はありませんでした。
音をつくっていた時期のことは、以前までは全く実体のない「浮遊する過去」のような存在で、
つまり2001年から2005年における音の制作期間が、アーティストとしてはずっとイレギュラー
な出来事としか捉えられず、単にその後の写真作品の制作 (2006〜) を始める “以前のこと” だ
とする以外の検証を避けていました。
2年ほど前に角田俊也さんとの談話でCD制作の提案がされ、私は半信半疑のまま事態を受け入
れていくうちに、やがて選曲と曲順が角田さんによって決定されて、その辺りから“音たち”は
プライベートの範疇から離脱し始めました。そして大城真さんの秀逸なマスタリングを経たこ
とで“音たち”と私との距離が顕在化してゆき、少しずつ引き受けられるようになっています。

さて、リリースを迎えた現在。依然として私には“音たち”の存在が不可思議なのですが、これ
からの経過によって、より明確に、そして予想外な方向へとかたちづくられていくのではない
かと素直に楽しみにしています。
こと福島を録音した《2011》に着目した角田さんの観点が、大きな意味を持つことになるよう
に思います。当然にして、この先の私の制作にも関係するのでしょうね。
 


 
 

Posted in: CD, Sound by shiigishizune